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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩7
子宮体癌に対する黄体ホルモン療法後に分娩に至り,癒着胎盤のため子宮摘出術を施行した1例


朝田 嘉一, 奥田 靖彦, 深澤 宏子, 端 晶彦, 平田 修司, 星 和彦
山梨大学産婦人科


 今回我々は,黄体ホルモン療法および子宮内膜掻爬術により子宮体癌が寛快した後に分娩に至ったものの,癒着胎盤のため子宮摘出を施行した1例を経験したので報告する.症例は35才0経妊0経産.33才時に子宮体癌を指摘された.組織型はG1類内膜腺癌,病期はIaと診断されインフォームドコンセントの結果,妊孕性温存治療を希望した.子宮内膜掻爬術および6ヶ月間の黄体ホルモン療法を施行して寛快した後に妊娠が成立した.近医にて妊娠管理されていたが,妊娠34週に2型糖尿病のコントロールが不良となったため当院に紹介された.入院管理として強化インスリン療法を厳重に施行したところ糖尿病のコントロールは良好となり,その後妊娠38週に前期破水から経腟分娩(男児4048g,Apgar score 8/9)に至った.児娩出後12時間以上経過するも胎盤の剥離徴候は認めず,超音波断層法およびMRIでは癒着胎盤が疑われた.胎盤用手剥離に伴う大量出血が予測され,インフォームドコンセントの後に子宮摘出術を施行した.病理組織検査では胎盤の絨毛組織は子宮筋層に達しており癒着胎盤(placenta accreta)の所見であり,子宮体癌の残存は認めなかった.子宮体癌に対する妊孕性温存治療時に子宮内膜掻爬術を計3回施行しており,癒着胎盤の原因となったことが示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 149-149, 2006


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