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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩7
比較的短期間に経験した子宮内反症の2例


中山 真人, 鈴木 元晴, 三木 明徳, 岡垣 竜吾, 板倉 敦夫, 石原 理
埼玉医科大学産婦人科


 子宮内反症の頻度は,8000〜10000分娩に対し1例といわれており,非常に稀な疾患と認識されている.しかし,我々の施設で平成17年7月と12月という比較的短期間に,2例もの子宮内反症を経験したので報告する.【症例1】35歳,0経妊0経産.現病歴:前医にて15:30に子宮口全開,16:35に2856gの女児を娩出,16:44に胎盤娩出後,子宮内反を認め,非観血的整復を試みるも整復できず,当科搬送となった.来院時までの出血は推定2000ml,来院時所見は血圧80/60,脈拍146/分,Hb 6.1でショック状態を呈していた.当院到着後直ちに,全身麻酔下にて非観血的に整復し,輸血,抗DIC療法を施行した.入院経過中感染徴候を認め,抗生剤を開始した.その後全身状態改善し,入院から6日後前医に転院となった.【症例2】25歳,0経妊0経産.現病歴:前医にて19:40に子宮口全開,20:24に3228gの女児を娩出,20:44に胎盤娩出後,子宮内反を認め,非観血的整復を試みるも整復できず,当科搬送となった.来院時までの出血は推定2500ml,来院時所見は血圧118/60,脈拍164/分,Hb 6.5であったが,意識は清明であった.当院到着後直ちに,非観血的に整復し,輸血,抗DIC療法,感染症予防を行った.その後全身状態改善し,入院から4日後前医に転院となった.【考察】我々は比較的短期間に2例もの子宮内反症を経験した.一般的に子宮内反症はCrede法や強引な臍帯牽引が発症原因になり得るとされているが,今回の2例ともこのような胎盤娩出法は行われていなかった.つまり,子宮内反症は特別な外力が無くとも発症する可能性があり,胎盤娩出時には常に本疾患を念頭に置き,子宮底を確認しながら慎重に行うべきである.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 150-150, 2006


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