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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
子宮頸癌1
子宮頚部に発生した間質部肉腫の一例


松下 恵里奈, 樋田 一英, 清水 真弓, 清水 聖子, 服部 美奈子, 石谷 健, 岡野 浩哉, 池田 俊一, 太田 博明
東京女子医科大学産婦人科


 子宮に発生する間質肉腫は元来稀な腫瘍であるが,さらに子宮頚部に発生した例は極めて稀と考えられる.今回我々は,子宮頚部に発生した間質肉腫(stromal sarcoma)を経験したので報告する.症例は54歳 2G2P,閉経54歳,既往歴は虫垂炎(20歳時)以外特になし,帯下を主訴に近医受診,巨大子宮腫瘍を指摘され,子宮肉腫疑いで当科を紹介受診した.内診所見は,子宮はdouble fist sizeで,やや軟,悪臭を伴う茶褐色〜黄色帯下を多量に認めた.超音波では子宮全体が著明に増大し,内部は不均一な像を示した.MRIでは子宮全体に強い変成壊死像を伴い,dynamic studyでは早期相から造影効果を認め,T2強調で不均一高信号を示すことより子宮肉腫が示唆された.また初診時の胸部X線で多発肺転移を認めた.内膜組織診では壊死を伴う非上皮性悪性腫瘍を認め,免疫組織化学的検査でα-SMA(+),vimentin(+),deamin(−),EMA(−),ki-67index>30%を示し,stromal sarcoma,high gradeと診断された.臨床進行期は4期と診断されたが,症状緩和の目的でATH+BSOを施行した.その後肺転移に対してIAP(CDDP 50mg/m2,ADM 20mg/m2,IFO 1500mg×5)療法を気管支動注および静脈点滴にて行った.6コース終了した時点で肺転移巣は著明に縮小し,小結節をわずかに残すまで改善した(PR).その後引き続きTJ療法を施行したが,術後7ヵ月後に腟断端に嚢胞性の再発を認めたため,局所照射を行った.その後徐々に肺転移巣が増大していたが,術後10ヵ月にめまい等が出現し,頭部MRIにて脳転移を認め,γナイフの照射にて神経症状は改善した.今後は緩和医療を予定している.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 155-155, 2006


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