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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
悪性卵巣腫瘍1
c-kit陽性を呈した卵巣原発平滑筋肉腫の一例


永井 富裕子, 吉田 幸洋, 野島 美知夫, 田嶋 敦, 田口 雄史, 中村 貴則, 國井 優衣子, 山本 祐華, 三和 紀子, 阿部 弥生
順天堂大学順天堂浦安病院産婦人科


 卵巣原発の平滑筋肉腫は,極めて稀でありその報告もほとんどない.今回,我々は卵巣原発の平滑筋肉腫を経験し,さらに免疫染色でc-kit陽性であったため術後に分子標的薬剤であるイマチニブを使用している症例を経験したので報告する.【症例】66歳,2経妊,2経産,既往歴に特記すべきことはなかった.一ヶ月前からの下腹痛を主訴に来院,下腹部に直径12cm大の充実性の腫瘤を認めた.下腹痛が増強してきたため緊急にて腹式単純子宮全摘術,両側付属器切除術,大網切除術,小腸部分切除を行った.術後病理診断が難しかったが,種々の特殊染色により最終的には卵巣原発の平滑筋肉腫と診断した.さらに,c-kit陽性であることより術後化学療法として現在イマチニブ(Rグリベック)を使用し外来で観察中である.術後10ヶ月を経過しているが現在のところ再発徴候は認められていない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 170-170, 2006


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