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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
悪性卵巣腫瘍3
緩和医療の位置づけで行う卵巣癌腹腔内化学療法の意義


三沢 昭彦, 新美 茂樹, 高尾 美穂, 岡本 三四郎, 上田 和, 林 博, 斉藤 元章, 高倉 聡, 山田 恭輔, 岡本 愛光, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


 【目的】新規抗がん剤の開発により婦人科悪性腫瘍に対する化学療法の奏効率は飛躍的に改善されたが,特に卵巣癌の終末期の胸・腹水の制御,疼痛などの症状緩和には難儀することが多い.そこで,緩和医療としての腹腔内化学療法(IP)の意義を検討した.【方法】1996年から2002年までの卵巣癌死亡患者の中で,診療録に腹水の有無の記載が明確であり,かつIPが腫瘍縮小効果を目指した場合を除く,終末期71症例について後方視的に検討した.検討項目は,腹水穿刺の有無,IP施行による腹部膨満感改善の程度,塩酸モルヒネ使用量と増量までの期間とした.【成績】71例中39例は死亡前6ヶ月以内に腹水を認め,このうち30例は1回以上の腹腔穿刺をうけ,9例は穿刺には至らなかった.IPを受けた症例は30例中21例で,このうち15例は腹水による不快感は軽減し,7例は在宅医療への移行が可能であった.死亡直前の塩酸モルヒネ使用量では,腹水穿刺のみでは平均418mg/dayで,IP施行例では215mg/dayであった.塩酸モルヒネ増量までの期間は腹水穿刺のみでは12日間で,IP施行例では36日間に延長された.【結論】IPにより塩酸モルヒネ増量の抑制や腹水制御に効果を認め,緩和医療の一方法としての意義が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 175-175, 2006


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