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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩15
当院における精神疾患合併妊娠の検討


山地 沙知, 宮内 修, 小幡 新太郎, 杉田 達哉, 田中 圭, 上杉 健哲
成田赤十字病院産婦人科


 妊娠,産褥期は内分泌的,心理的変化が生じ,精神疾患の発症,増悪につながることもある.今回,当院で経験した精神疾患合併妊娠のべ37症例につき後方視的に検討したので報告する.<方法>2001年1月より2005年12月までの5年間に妊娠前,妊娠中に何らかの精神疾患と診断され,当院で分娩した37症例(初産24例,経産13例)につき,母体年齢,分娩週数,分娩方法,経膣分娩の分娩時間,児の出生体重,Apgar score,児の合併症,授乳の有無,母体疾患の産後の増悪の有無について検討した.<成績>疾患の内訳は神経症15例,躁鬱病9例,統合失調症6例,摂食障害3例,その他3例であった.検討項目のうち母体年齢,分娩週数,児の出生体重,Apgar scoreに関しては当科の平均値と有意差なく,分娩方法は帝王切開率が29.7%(27.8%)と若干高値であった.分娩時間は初産9時間36分(12時間50分),経産6時間23分(7時間23分)と短い傾向にあった.児の合併症では仮死が3例,哺乳力低下を3例に認めたが,外表奇形は1例のみであった.分娩時の薬剤内服例が23例ありうち産後に授乳をした例は11例(47.8%)あり,入院中に児への影響は認めなかった.また内服薬剤数が4剤以上でApgar scoreの低下を認めた.産後の精神疾患の経過は躁鬱病では悪化傾向にあったが,神経症,統合失調症では軽快傾向にあった.<結論>精神疾患の経過は長く,妊娠,出産,育児という環境の変化に対応していくためには周囲との関わりが重要である.妊娠中,授乳期に向精神薬などの薬剤を内服している場合もあり,これらが長期的に児にどう影響していくのかが今後の検討課題である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 187-187, 2006


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