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第112回学術集会(平成18年10月29日(日))

【一般演題】
妊娠分娩4
児に洞不全症候群を合併した完全房室ブロックをきたしたシェーグレン症候群合併妊娠の一症例


高木 司1), 伊東 敬之1), 深田 幸仁1), 星 和彦2)
独立行政法人国立病院機構甲府病院産婦人科1), 山梨大学医学部附属病院産婦人科2)


 シェーグレン症候群合併妊娠において,抗SSA抗体が胎児に移行する事により児に完全房室ブロックが発生する事は良く知られるようになった.今回我々は抗SSA抗体高値のシェーグレン症候群合併妊娠において,妊娠22週で胎児洞性徐脈を発症し,出生時に洞不全症候群を合併した完全房室ブロックを認めた症例を経験したので報告する.【症例】I.K.殿25歳0回経妊【既往歴】以前より口腔乾燥や感耳下腺腫脹を自覚していた.【現病歴】最終月経2005年10月10日から7日間にて自然妊娠成立し,初期は近医にて妊娠管理を行っていた.妊娠22週0日妊婦健診時に胎児心拍数(以下FHRと略す)72bpmと徐脈を認めたため,当院入院となる.入院時FHR約70bpmの徐脈を認め,血液生化学検査上アミラーゼ1655IU/lと高値を認めた.FHR上昇を期待し,塩酸リトドリン100μg/minにて点滴開始した.入院後精査にて抗SSA抗体500U/ml以上と高値であり,シェーグレン症候群合併妊娠による胎児洞性徐脈が示唆された.以降も塩酸リトドリン点滴によりFHR 70bpm以上を保持していたが,徐々に心嚢液の貯留を認めたため,妊娠26週6日よりプレドニゾロン内服を開始した.妊娠31週頃より2度房室ブロックや二段脈様の不整脈を認めるようになったが,児の発育が順調であったため慎重に経過を観察し,妊娠36週2日帝王切開術を施行し,体重3232g,apgar score1分値7点,5分値8点,臍帯動脈血pH 7.333の女児を娩出した.出生後,児は心電図上洞不全症候群を合併した完全房室ブロックを認め,現在経過観察中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3) 274-274, 2006


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