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第112回学術集会(平成18年10月29日(日))

【一般演題】
合併症その他
統合失調症を合併した卵巣腫瘍患者の2例


齋藤 知見, 西岡 暢子, 福井 雅子, 依田 綾子, 糸賀 知子, 小堀 宏之, 長沢 敢, 山本 勉
越谷市立病院産婦人科


 【緒言】今回統合失調症を合併した卵巣腫瘍患者を2例経験したので報告する.【症例1】66歳,5経妊5経産.35歳のときより統合失調症と診断され内服薬服用.平成17年10月3日より腹痛あり近医受診.CTで腹腔内に巨大な腫瘍を認め精査加療のため当院へ転院.来院時触診で腫瘍は臍上に及び可動性不良であった.画像検査で16cm大の多房性の腫瘍を認めた.入院後腹痛は自制内であったが嘔気,嘔吐強く亜イレウスを起こしていた.精査後10月17日に手術施行.開腹したところ,成人頭大に腫大した左卵巣が360度捻転,壊死を起こし大網と横行結腸が癒着していた.腹式単純子宮全摘出術,両側付属器摘出術施行.術後経過良好にて退院となった.【症例2】33歳0経妊0経産.26歳時よりひきこもり,32歳時より統合失調症の診断で近医精神科に入院,内服薬服用.平成18年1月16日胃部不快感を主訴に前医を受診.下腹部に腫瘤が認められ当院紹介受診.来院時臍高に及ぶ巨大腹部腫瘤を認め,画像検査上隔壁を有した約25cm大の卵巣腫瘍と約13cm大の子宮筋腫を認め開腹手術を予定した.当初予定していた手術は統合失調症悪化のため延期となった.6月11日より腹痛,発熱のため当院入院.精査・加療後解熱し6月19日に開腹手術施行.右卵巣は成人頭大に腫大し,540度捻転していた.右付属器摘出術,筋腫核出術施行.術後発熱はおさまり,経過良好にて前医に転院となった.【結語】今回の2症例では巨大な卵巣腫瘍が捻転していたが診断手術に至るまでに長期間を要した.精神神経疾患合併患者では症状が多彩であり,腹部所見が見逃されがちであることから,診断が遅れ病状が進行することが多いため,注意を要すると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3) 336-336, 2006


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