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第112回学術集会(平成18年10月29日(日))

【一般演題】
合併症その他
ヘパリンの持続点滴により,肺血栓塞栓症が軽快した卵巣癌の一例


氏平 祟文, 阿部 礼子, 楠木 総司, 丸山 真由子, 阿部 弥生, 山本 祐華, 永井 富裕子, 田口 雄史, 田嶋 敦, 野島 美知夫, 吉田 幸洋
順天堂浦安病院産婦人科


 ヘパリンの持続点滴により,肺血栓塞栓症が軽快した卵巣癌の一例近年,血栓症は本邦でも増加傾向にある.深部静脈血栓症(DVT)の予測と予防は,日常の臨床上苦慮するところである.今回我々は,卵巣癌に対し化学療法施行中に肺血栓塞栓症(PTE)を発症し,ヘパリンの持続点滴により血栓が消失した一例を経験したので報告する.症例は45歳,1経妊1経産.卵巣腫瘍で近医から紹介受診となった.精査の後卵巣癌(stage IIIc)の診断でNAC(TJ療法)予定となり,4月19日TJ療法を行った.その2日後に呼吸苦と動脈血酸素飽和度の低下が出現.同日施行した胸部造影CTで肺動脈分岐部に血栓像が認められた.このため,PTEの診断でヘパリン600IU/時で持続点滴を開始した.その後施行した下肢CTでもDVTが強く疑われたため,4月24日下大静脈フィルターを留置した.ヘパリン持続点滴を行いつつ,monthly TJを二回施行した後に胸部CTを施行.前回認められた肺動脈の血栓はほぼ消失していたため,ヘパリンを中止し,ワーファリゼーションを開始し現在に到っている.卵巣癌は子宮体癌と並んで婦人科領域でDVTのリスクが高い疾患である.どちらの疾患も治療の第一選択は手術療法であるが,DVTは致死的なPTEを引き起こす可能性があるため,早急な手術の実施は致命的な結果を招く恐れがある.例え無症状であったとしても悪性腫瘍の患者においてはDVT/PEのその予測と予防は必要である.この症例を検討し,血栓症の予防と対策について検討した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3) 336-336, 2006


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