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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
子宮体部良性腫瘍(1)
茎捻転を起こした漿膜下筋腫3症例の腹腔鏡手術所見


地主 誠, 竹田 省, 武内 裕之, 北出 真理, 菊地 盤, 島貫 洋人, 熊切 順, 小林 優子, 黒田 恵司
順天堂大学医学部産婦人科


 子宮筋腫は生殖年齢婦人の約20〜30%に認められる疾患であるが,卵巣嚢腫と比べ茎捻転の報告はまれである.腹腔鏡下筋腫核出術(LM)を予定し,GnRHa投与中に茎捻転を来した3症例について検討した.症例1:39歳,未経妊,径8cm大の子宮筋腫でLM予定し,GnRHa3回投与後,突然の下腹痛のため救急外来受診.WBC:12500/μL,CRP:10.8ng/dLと炎症所見を示し,子宮筋腫茎捻転の診断で緊急LMを施行した.症例2:33歳,未経妊,最大筋腫径8cmの多発筋腫でLM予定.3回のGnRHa投与後,突然の下腹痛およびWBC:12700/μL,CRP:2.2ng/dLと炎症所見認め,子宮筋腫茎捻転の診断で緊急LM施行した.症例3:37歳,未経妊,最大筋腫径8cmの多発筋腫を認めた.LM待機中4回のGnRH投与後,突然の下腹痛のため救急外来受診.WBC:8000/μL,CRP:6.8ng/dLであったが,上記2症例に比べ疼痛が軽度であったため,GnRHa投与を継続し,6回投与終了後LMを施行した.手術所見は3症例とも,2〜3cmの茎を有する漿膜下筋腫であり,症例1,2では時計回りに270〜360度に捻転していた.症例3では捻転は認められなかった.腹腔鏡下に核出した筋腫核は電動式モーセレーターで体外に回収した.核出した当該筋腫の割面は肉眼的に灰白色であり,病理学的にはヒアリン変性と壊死を認め,筋腫核の茎捻転による血行障害が示唆された.漿膜下筋腫の経過観察中に,突然の下腹痛と炎症所見を認めた場合,筋腫茎捻転も念頭に置くことが必要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 175-175, 2007


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