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第113回学術集会(平成19年6月3日(日))

【一般演題】
合併症妊娠(1)
妊娠に合併した悪性卵巣腫瘍の2例


中井 晶子, 坊 裕美, 深見 武彦, 柿栖 睦実, 佐藤 杏月, 吉田 有里, 西田 直子, 金 栄淳, 松島 隆, 土居 大祐, 可世木 久幸, 朝倉 啓文
日本医科大学武蔵小杉病院産婦人科


 悪性卵巣腫瘍合併妊娠は1/12000〜1/25000例と稀であるが,妊婦の高齢化とともに今後増加することが危惧される.最近,経験した悪性卵巣悪性腫瘍合併妊娠の2症例を報告する.【症例1】36歳1回経妊0回経産婦.妊娠5週不全流産後,超音波断層法で5cm大の内部に細顆粒状陰影を認める右チョコレート嚢腫を診断し経過観察とした.3ヶ月後,妊娠にて来院.右卵巣腫瘍は最大径で6cmに腫大していた.妊娠経過中,縮小傾向なく,妊娠15週5日に右付属器切除術を施行した.病理組織学的診断は粘液性嚢胞腺癌で,術中破綻したためstageIc(b)と診断した.患者とのinformed consentの上,妊娠24週5日よりTJ(biweekly)療法を6コース施行し,妊娠36週2日,予定腹式帝王切開術,左卵巣楔状切除術,大網切除術,骨盤リンパ節郭清を施行した.摘出物には悪性所見はなく,現在,術後1年経過し再発・転移は認められない.【症例2】20歳2回経妊1回経産婦.不正出血を主訴に来院.内診にてダグラス窩に硬い腫瘤触知し,超音波断層法にて同一部位に5cm大の辺縁平滑な充実性腫瘤が認められた.悪性卵巣腫瘍の可能性にて精査中に妊娠が成立した.充実性腫瘍であったため妊娠10週3日右付属器切除術を施行した.病理診断学的診断にて未分化胚細胞腫(stageIa)と診断した.患者とのInformed consentの上,現在,妊娠経過観察中であり,再発・転移は認められない.まとめ:妊娠中の卵巣悪性腫瘍では慎重な取り扱が求められ,妊娠中増大する卵巣チョコレート腫瘍や,充実性腫瘍には積極的な開腹手術が必要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(2) 178-178, 2007


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