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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
胎児異常(1)
胸腹結合体合併二絨毛膜品胎妊娠の1例


高江 正道, 井槌 慎一郎, 難波 千絵, 渡邊 弓花, 嶋田 彩子, 青木 喜美恵, 五十嵐 豪, 新橋 成直子, 石山 めぐみ, 中村 真, 田村 みどり, 石塚 文平
聖マリアンナ医科大学病院産婦人科


 結合双胎は一卵性双胎の両児が完全に分離せず癒合する異常で,なかでも2児が並列して癒合する対称二重奇形は極めて稀な先天奇形である.今回我々は自然妊娠の品胎で,2児が胸腹結合双胎であった症例を経験したので報告する.症例:28歳(1G0P)前医で二絨毛膜二羊膜性双胎と診断されていたが,19週健診時に品胎の診断で当院紹介.初診時超音波検査では二絨毛膜性品胎,うち2児は胸部から臍輪部まで癒合した胸腹結合双胎,心臓・肝臓は単一(共有)と診断.セカンドオピニオン目的で近隣周産期センターへ紹介した.その結果,出生後の分離手術不能と診断され,妊娠分娩管理目的で妊娠31週1日,当院へ転院・入院管理.妊娠33週4日に帝王切開を予定していたが,その2日前に結合双胎側の前期破水を認め同日緊急帝切.子宮体部縦切開法で行い,骨盤位で結合児娩出(2767g,Ap.s.:9/9),その後頭位で第3子娩出(1754g,Ap.s.:9/10).胎盤重量926g,結合体側の臍帯起始部は2つに分かれていたがその後1本化(4A2V).出生後,結合双胎両児の呼吸循環動態は安定.日齢8日より経管栄養を開始したが,日齢17日頃から心不全徴候が出現し日齢23に死亡.第3児(健児)は経過異常なく日齢38日に退院.諸家の報告では,結合双胎の2/3は三半前期に診断されterminationされているものが多い.本症例のように健児が存在する品胎妊娠では,早産を防止しつつ結合双胎児の詳細な検討から適切な分娩時期・方法を決定する必要があり,その際には診断から分娩までの患者・家族に対しての精神的ケアも重要な要素と考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 290-290, 2007


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