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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
胎児異常(2)
妊娠中期に発見された正常胎児の大腿骨骨幹部骨折の一例


太田 寛, 篠塚 憲男, 杉本 充弘, 安藤 一道, 石井 康夫, 宮内 彰人, 木戸 道子, 笠井 靖代, 渡邊 理子, 佐藤 千歳, 菊地 真紀子, 冨田 純子
日本赤十字社医療センター産婦人科


 症例:36歳 0G0P特記すべき既往歴なし.近医にて妊婦検診を行っていたが,妊娠29週に胎児の左大腿骨の骨折を疑われたため当院へ紹介された.当院にて超音波検査およびMRI検査で精査した結果,大腿骨骨幹部骨折はほぼ確実であると診断された.妊娠中,母親には胎児の骨折の原因となるような外傷の既往はなかった.また,骨系統疾患に特徴的な超音波所見(四肢の短縮,骨端軟骨の異常,骨の変形,頭蓋骨の菲薄化など)は認められず,全身的な系統的疾患の可能性は低いと考えた.
 経過観察中の成長にも特に問題はなく,経腟分娩も可能と考えたが,全身的な系統疾患の可能性が完全には否定できなかったため,本人との事前の十分な話し合いの上で38週に予定帝王切開を行った.娩出後の児のX線検査にて大腿骨骨幹部骨折が確認された.しかし,既に化骨が始まっており,アライメントも問題はなく,下肢の可動性も良好であったため,固定などは行わずに経過観察となった.
 その後も特に問題なく経過しており,化骨によるリモデリングも問題なく進んで,現在のところ無治療のままで順調に成長している.
 交通事故などによる高エネルギー外傷に伴った骨折を除いては,子宮内胎児の骨折の事例は非常に少なく,世界的にもほとんど報告がない.若干の文献的考察を含めて発表する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 295-295, 2007


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