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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
良性卵巣腫瘍
胸腹水のコントロールに苦渋した卵巣腫瘍の一例


林 忠祐, 椙田 賢司, 高田 眞一, 山本 樹生
日本大学医学部産婦人科


 胸腹水を合併する卵巣腫瘍を手術する場合,周術期の胸腹水の管理と手術のタイミングが難しい.症例は79歳.10日前に腹部膨満を認め前医を受診し,CTで肝下縁に接する下腹部腫瘍ならびに胸腹水を認めた.臥床不可に伴う全身状態悪化のため当科に搬送入院された.酸素3L/分持続投与しつつ入院4日に900cc胸水排液したが,胸水の減少を認めないため,入院8日から持続ドレナージに変更した.ドレナージでも胸水は認めず,腫瘍と腹水の圧排による全身状態悪化傾向も続いた.保存的療法による改善は期待できないため,腫瘍摘出術を選択した.入院11日に,全身麻酔下で右付属器切除術を行った.開腹時,腫瘍と小腸の癒着が一部強固であり小腸部分切除術も行った.腫瘍は4.25kg,腹水は1800ml,病理組織診断はMucinous cystadenoma of the ovaryであった.術後は胸水排液が漸減したが,小腸部分切除術による1週間の禁食と,術前からの低蛋白状態から,呼吸器内科より胸水再貯留の心配があると指摘された.そのためアルブミン製剤投与し,全粥食が摂取可能になった術後13日に胸腔ドレーンを抜去した.その後胸腹水の再貯留を認めず,歩行リハビリが終了した術後38日目に退院した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 297-297, 2007


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