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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))

【一般演題】
奨励賞候補演題II
骨盤臓器脱再建手術前後の膀胱壁の厚さと尿流測定


松本 譲二1), 伊藤 百合子2), 中山 真人2), 永田 一郎2)
小川赤十字病院産婦人科1), 埼玉医科大学産婦人科2)


 【目的】骨盤臓器脱では蓄尿障害や排尿障害等の症状も多く,再建術前後のこれらの評価も大切である.今回膀胱,尿道機能の評価の一部として超音波による膀胱壁の測定と尿流測定を,再建術前後に行い,有用性を検討した.【方法】33例の骨盤臓器脱患者の術前と退院時に腟式超音波により膀胱壁を測定した.膀胱壁の測定はカテーテルで導尿後,200mlの生理食塩水を膀胱内に注入し,膀胱粘膜,粘膜下層,筋層をあわせたものを測定,3箇所の平均を膀胱壁の厚さとした.尿流測定は術前と術後約1ヶ月で行った.施行した手術は腟式子宮全摘出術,前後腟壁形成術,McCall法,仙棘靭帯固定術,腟閉鎖術,TVM(tension free vaginal mesh)等である.【成績】33例の平均年令は66.4才(41-81),経産回数は2.1(0-6)であった.尿流測定では最大尿流率,平均尿流率,排尿量,残尿量,尿流時間,排尿時間,最大尿流率までの時間のいずれも手術前後で有意差はみられなかった.膀胱壁は術前術後でそれぞれ3.65±0.12,4.32±0.11,p<0.0001で有意差がみられた.【結論】尿流測定は侵襲性のない簡単な検査であるが,骨盤臓器脱再建術前後の検査としては,有用性がみられなかった.膀胱壁の変化は,肥厚したためではなく,膀胱瘤による異常な伸展が解除されたためと考えられるが,膀胱壁の測定部位でかなりの違いがあることも,考慮すべきであろう.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2) 131-131, 2008


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