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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))

【一般演題】
生殖・内分泌
黄体機能不全症例に対する黄体補充療法としてのル・エストロジェル0.06%の有効性についての検討


小塙 清1), 高山 典子2), 兼子 智3), 高松 潔3)
医療法人小塙医院産婦人科1), つくばARTクリニック産婦人科2), 東京歯科大学市川総合病院産婦人科3)


 目的:着床を得るためには子宮内環境である黄体機能を良好に保つことが重要と考える.今回,黄体期ホルモン値,病理組織所見より黄体機能不全と診断された症例に対して経皮吸収エストラジオール製剤(ル・エストロジェル0.06%:LES)を使用し,有効性を検討した.方法:排卵後7日目の血中ホルモン(E2,P4)低値,同時期の組織診で腺組織の成熟遅延症例を対象とした.月経3日目よりLES1プッシュ(E2として0.54mg)を1日1回,両腕の手首〜肩に塗擦した.排卵後より2プッシュ(E2:1.08mg)に増量した.血中ホルモンE2,P4,LH,FSH,PRLを月経3日目,E2,P4,PRLを排卵後7日目に測定した.また,対照として貼付剤であるエストラーナ(EST)を月経3日目〜排卵日まで1枚(E2:0.72mg),排卵後より2枚(E2:1.44mg)を下腹部に貼付し,比較した.結果:LESにおいて,自然周期(n=35)では排卵後7日目のE2:191.3±135.3(使用前54.1±17.2,P4:7.9±7.7(使用前2.5±1.3).IVF周期(n=27)では排卵後7日目のE2:1203.4±720.3,P4:35.9±30.6であった.またESTにおいて,自然周期(n=38)ではE2:129.8±109.8,P4:4.7±4.8であった.IVF周期(n=26)ではE2:929.5±702.4,P4:11.8±13.0であった.LES使用にて,自然周期,IVF周期とも使用前,EST使用例に比してE2,P4値の高値を有意に認めた.考察:黄体機能不全例には排卵までのE2値は正常であるが黄体期中期にE2低値例が多い.またIVF例で排卵前のE2値は正常に上昇するが,黄体期に急激に低下する例が多い.その大多数が着床しない.今回のE2補充療法により自然周期における安定したE2値の保持,IVF周期の緩徐なE2値低下が着床の一助になることが推察される.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2) 145-145, 2008


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