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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
生殖内分泌・不妊1
FTカテーテルの外来診療の是非:子宮鏡下選択的卵管通水で両側卵管閉鎖後の腹腔鏡併用FTカテーテルから


小川 修一, 田口 敦, 花澤 司, 本山 光博
中央クリニック婦人科


 (目的)FTカテーテル(FT)は,閉塞卵管を疎通させる画期的な医療器具である.しかし器具が高価であること,保険診療だが医療費が高額であることが問題である.FTの外来診療が,費用対効果から有用であるかを検証した.(対象・方法)H17.11〜H19.12まで子宮卵管造影検査(HSG)で両側卵管閉鎖と診断された70例を対象とした.HSGの所見から66症例はまず子宮鏡下選択的卵管通水を実施し,4症例はFTを選択した.子宮鏡下選択的卵管通水で両側卵管閉鎖と診断された20症例のうち,11症例がFTを希望し,合計15症例に腹腔鏡併用のFTを実施した.(結果)子宮鏡下選択的卵管通水後に卵管疎通があったと判断した46症例のうち,25症例にHSGが実施され,両側卵管正常は18症例,片側卵管正常は6症例,両側卵管水腫は1例であった.このうち7例が一般不妊治療で妊娠した.HSGが実施されなかった21症例のうち,7症例が一般不妊治療で妊娠した.以上より子宮鏡下選択的卵管通水後に卵管疎通が確実に確認されたのは67.3%(31/41)であり,その後の一般不妊治療で妊娠したのは30.4%(14/46)であった.腹腔鏡下のFTを実施した15症例のうち,86.7%(13/15)に卵管疎通を認め,20%(3/15)が一般不妊治療で妊娠した.しかし卵管疎通を認めた13症例のうち,53.8%(7/13)に卵管形成術または卵管周囲癒着剥離術を要し,15.3%(2/13)に子宮内膜症病巣焼約術を要した.(結論)HSGで両側卵管閉鎖と診断された患者に対して,費用対効果の面から外来FTを第1選択とすることは慎重にあるべきと考える.また外来FTだけでは腹腔内の不妊の原因となる病変を診断,治療できていない症例も存在していることを念頭にいれなければならない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 245-245, 2008


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