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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
周産期その他
当院で経験した卵子提供後妊娠の2例


青海 咲子, 松本 直, 小川 誠司, 味八木 寿子, 山上 聖子, 林 茂徳, 上野 和典, 中川 博之, 山下 博, 新井 宏治
国立病院機構東京医療センター産婦人科


 【緒言】近年の生殖補助技術の進歩により,かつては妊娠成立が困難であった年代での妊娠・分娩例が増加している.今回我々は,海外で卵子提供を受けた高齢妊娠の2例を経験したので報告する.【症例1】45歳,0経妊0経産.海外で卵子提供を受け妊娠成立し,妊娠経過は良好であった.妊娠38週0日,選択的帝王切開術施行し,術後子宮収縮不良にて大量出血を認めた.子宮収縮促進剤およびガーゼ圧迫にて出血のコントロールは可能であり,術後10日目に退院となったが,退院後2日目に再度大量性器出血を認め,緊急入院となった.入院時既に1200ml以上の出血を認め,ショック状態であったため輸血を施行した.明らかな胎盤遺残は認めず,子宮復古不全が原因と考えられた.【症例2】51歳,1経妊1経産.48歳時に卵子提供にて第1子を妊娠し,妊娠合併症を認めず,他院にて帝王切開術施行した.今回も卵子提供にて第2子を妊娠し,妊娠37週に血圧上昇および蛋白尿,血小板減少を認めたため,当院母体搬送となった.入院時の血小板数は3.9万であり,血小板輸血施行後,帝王切開分娩となった.術後経過は良好であり,術後8日目に退院となった.【考察】分娩2週間後に発症した大量不正出血の症例と,初回妊娠時にはPIHを認めなかったにも関わらず,第2子においてHELLP症候群を伴う重症PIHを発症した症例を経験した.卵子提供後妊娠においては産後出血やPIHの増加などが以前より指摘されている.今後は妊娠の高齢化に伴い,卵子提供後妊娠の患者は増加することが予想され,慎重な周産期管理が必要であると考える.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 268-268, 2008


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