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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
子宮頸癌
子宮摘出断端部より発生した子宮頚部小細胞癌の一例


重城 真智, 落合 尚美, 松本 由佳, 中川 圭介, 矢部 慎一郎, 五十嵐 敏雄, 梁 善光
帝京大学ちば総合医療センター産婦人科


 子宮頚部小細胞癌は全子宮頚癌の2%程度の極めて稀な疾患である.また治療抵抗性であり,予後が極めて悪いことが知られている.今回われわれは子宮筋腫のために子宮全摘術を施行した後に,図らずも遺残した子宮頚部断端より半年後に生じた小細胞癌の一症例を経験したので報告する.症例は47歳,4経妊3経産.重症貧血(Hb:4.0)のため前医受診し子宮筋腫を指摘され,子宮摘出術を施行した.筋腫は小児頭大で左側子宮頚部〜腟壁近傍に存在し,頚部が薄く展退した形になっていた.このため子宮頚部が同定しづらく最終的に一部頚部左側が残存することになった.摘出子宮は病理診断にて子宮筋腫と診断された.その後外来にて経過観察していたが,半年後に血尿と不正性器出血を訴え同医再診した.腟鏡診にて残存した子宮頚部左側から派生する易出血性の径5-6cm大の腫瘤を認め,この部位からの細胞診がclassVであったため,当科紹介受診となった.組織診にて子宮頚部小細胞癌と診断され,断端癌stage IIb期の診断で本年4月に広汎子宮全摘術を施行した.腟断端部は5cm大の癌組織のため腹腔内方向に膨隆していた.手術時間5時間28分,出血量4000ml.最終的な病理診断はやはり子宮頚部小細胞癌であり,リンパ節転移は認めなかったものの左右基靭帯内の静脈に腫瘍進展を認めた.このため後療法として,CDDP40mg/m2/week(5コース)によるCCRT(WP50.4Gy)を追加し初回治療を終了した.本症例は残存した子宮腟部断端からという極めて稀な発生である.これまでの臨床経過に発生機転の考察を加えて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 277-277, 2008


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