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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
胎児3
当院で経験した先天性右横隔膜ヘルニアの2例


小澤 克典, 葉山 智工, 吉崎 敦男, 丸山 康世, 長瀬 寛美, 石川 浩史
神奈川県立こども医療センター産婦人科


 【目的】先天性左横隔膜ヘルニアは,胸腔に脱出している臓器,特に肝臓の脱出の程度により肺低形成の有無が決定し,児の予後が左右される.しかし,先天性右横隔膜ヘルニアの報告は少なく,その予後は不明な点も多い.当院で経験した2例の先天性右横隔膜ヘルニアを報告する.【方法】1998年に経験した新生児搬送の1例と,2008年に胎児診断され,当院で妊娠管理・分娩した1例を報告する.【成績】症例1は,他院で妊娠管理をしていたが,胎児診断はされておらず,妊娠40週4日男児3404g Apgar 7点で経膣分娩となった.生後7時間からチアノーゼ,呼吸障害が出現し,酸素投与でも改善なく,当院に新生児搬送となった.入院後に先天性右横隔膜ヘルニアと診断し,日令5にヘルニア還納術を施行.術後はECMOで管理,日令8にECMO離脱,日令44に抜管,日令52に酸素中止となった.症例2は,妊娠22週に先天性右横隔膜ヘルニアを疑われ,当院紹介となった.肝臓が胸腔内に脱出しており,心臓,左肺は左方に圧排されていた.LHR(左肺)は0.9〜1.0であった.羊水過多を合併し,切迫早産の症状のため羊水穿刺・排液を2回施行したが,妊娠34週0日に前期破水となり,正常経腟分娩となった.児はNO吸入療法を行い,日令1にヘルニア還納術を施行.しかし術後に重症の肺高血圧症となり,新生児死亡となった.【結論】先天性右横隔膜ヘルニアの報告は少なく,左横隔膜ヘルニアと同様の指標を用いてよいかについても議論がある.胎児診断例の情報提供の内容についても,症例を蓄積して検討する必要がある.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 308-308, 2008


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