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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
胎児異常2 頭部
出生前に診断した胎児水頭症の一例


栗原 史, 高嶺 智子, 関口 将軌, 石橋 智子, 宮坂 尚幸, 久保田 俊郎
東京医科歯科大学産婦人科


 【はじめに】胎児水頭症は頭蓋内髄液貯留の異常により脳室の開大した状態であり,頻度は0.96から4.5/1000人である.原因疾患別に分類すると1.髄液循環経路の発達異常に伴う単純性水頭症,2.中枢神経系発達異常(全前嚢胞症,ダンディウォーカー奇形,二分脊椎)による水頭症,3.脳腫瘍,脳出血などの頭蓋内病変による二次的水頭症にわけられる.早期産児や未熟児においては上衣下出血がよくしられているが,胎生期においても稀に存在し水頭症の原因となる.胎生期の上衣下出血でもその病態は早期産児,低出生体重児の脳室内出血と同様という報告がある.【症例】30歳 0回経妊0回経産.妊娠30週まで異常なく経過し,32週で側脳室,第3脳室,第4脳室の拡大をみとめ当科紹介受診となった.胎児MRI及び経腹超音波断層法にて水頭症の進行と原因疾患を検索したが明らかな奇形の合併をみとめなかったが右側脳室内に縮小傾向のある血腫を認めた.経過とともに脳室の拡大があり36週1日にて帝王切開を行った.出生直後に脳室ドレナージを行ったところ,脳室により圧排されていた脳は徐々に実質が回復し児の経過は良好であった.【結論】妊娠30週まで問題なく発育したが32週の健診にて胎児水頭症が発見されたが,MRIにおいて右側脳室内に血腫が認められたことから上衣下血腫(grade3以上)に続発した水頭症と診断した.適切な時期を検討しterminationを行い生後経過が比較的良好な児が得られたので報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 168-168, 2009


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