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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
妊娠分娩合併症1
正常妊娠経過に伴う血液凝固線溶系の推移


安田 豊, 齋藤 麻由美, 石田 洋昭, 高島 明子, 川島 秀明, 齋藤 智博, 深谷 暁, 矢野 ともね, 山澤 功二, 木下 俊彦
東邦大学医療センター佐倉病院産婦人科


【目的】生活習慣の欧米化などにより先進国において分娩期の静脈血栓塞栓症は,未だ主要な妊産婦死亡の原因であるという報告があり,妊娠・分娩・産褥・非妊時にかけての血液凝固線溶系の推移を観察することで静脈血栓塞栓症のリスクとしての妊娠・分娩の意義を評価する.■【対象】平成18年12月から平成20年12月に当院を受診し当研究に同意を得て正常妊娠経過をたどり,妊娠初期から分娩後4か月まで経時的に追えた15例.■【方法】妊娠初期,妊娠中期,妊娠後期,分娩後,産褥1か月,分娩後4か月に血液検査を施行した.凝固活性の指標としてTAT:Thrombin-Antithrombin complex,線溶活性の指標としてD-dimerを採用した.Repeated Measures ANOVAによる有意差検定,SNK testによる多重比較を行った.■【結果】TAT(ng/ml):妊娠初期3.19±1.28,妊娠中期6.04±1.60,妊娠後期7.57±1.91,分娩後8.02±5.84,産褥1か月1.94±0.67,分娩後4か月2.90±3.40,(mean±SD).D-dimer(μg/ml):妊娠初期0.99±0.53,妊娠中期2.56±1.68,妊娠後期3.28±1.97,分娩後3.78±1.98,産褥1か月0.79±0.38,分娩後4か月0.58±0.12,(mean±SD).TAT及びD-dimerは妊娠後期及び分娩後で有意に増加した(P<0.01).■【考察】分娩期は血液凝固能の亢進,血流の停滞に加え,血管壁の障害(Virchowの3徴)が起こりやすく静脈血栓塞栓症のリスクが高いと確認できた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 272-272, 2009


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