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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
子宮頸部腫瘍2
子宮頸癌術後・放射線治療後に発症した外陰部リンパ管腫の一例


成田 篤哉, 池田 仁恵, 林 優, 友野 真理, 信田 政子, 平澤 猛, 村松 俊成, 石本 人士, 和泉 俊一郎, 三上 幹男
東海大学産婦人科


限局性リンパ管腫(lymphangioma circumscriptum)は,正常内皮細胞に覆われた拡張したリンパ管からなる皮膚や皮下組織に生じる良性奇形リンパ管腫で,先天性あるいは悪性疾患の術後や放射線治療後に発症する.今日まで文献的には24例の後天性リンパ管腫が報告されているが,本疾患が外陰部に発症することは極めて稀である.今回われわれは,子宮頸癌術後・放射線治療後に発症した外陰部リンパ管腫の一例を経験したので報告する.症例は56歳女性,33歳時に子宮頸癌に対して,広汎子宮全摘出術および放射線治療が施行された.術後より下肢に浮腫を認め,数年前より左側大陰唇にび慢性腫脹と多数のコンジローマ様小結節,漿液性浸出液が出現し,熱発等の感染傾向を認めていた.外陰部細胞診・組織診にて悪性所見はなく経過観察していたが,患者の浸出液と疼痛に対する訴えが強く,患者の同意のもと外陰部を切除した.病理学的には,真皮内に多数の拡張したリンパ管を認め,リンパ濾胞の形成に伴うリンパ球浸出も散見されたが悪性所見は認めず,外陰部リンパ管腫と診断した.現在,腫脹,浸出液,感染傾向等の症状は軽快,術後経過は良好であり,本疾患に対して,外陰部切除術は有効な治療法の一つであると考えられた.本疾患は悪性疾患の既往歴を有する症例では再発,良性疾患ではコンジローマなどの性器疣との鑑別が必要であるが,本症例のようなケースでは,外陰部リンパ管腫と稀な疾患も念頭に置いて治療にあたらなければならないと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 278-278, 2009


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