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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
中高年女性の医療
骨盤臓器脱に対するTVM手術(tension-free vaginal mesh)150例の周術期合併症と短期的予後について


多和田 哲雄, 衛藤 志保, 山口 貴史, 今野 秀洋, 飯田 信
国際親善総合病院産婦人科


【目的】TVM手術はポリプロピレンメッシュを用いた骨盤底再建術の代表的な術式である.手術概要は,1.腟壁と膀胱,腟壁と直腸の間にメッシュ面を挿入.2.メッシュ脚を骨盤筋膜腱弓,仙棘靭帯に通し,閉鎖孔から皮膚へ貫通.3.メッシュ脚は縫合固定せず,子宮は原則温存する.今回TVM手術の周術期合併症と予後について検討した.【対象と方法】平成19年8月〜21年7月までに当院で行ったTVM症例150例(膀胱子宮脱100,腟脱21,膀胱瘤12,全骨盤臓器脱7,子宮脱6,直腸瘤4)を対象とした.平均年齢は67.1(48-82)歳,術前POP-Q stageは2期31例,3期109例,4期10例であった.基本術式は前腟壁と膀胱,後腟壁と直腸の間にメッシュ挿入するAP-TVM68例であり,膀胱瘤主体の場合は前方処理のみ(36例),直腸瘤主体の場合は後方処理のみ(4例)とした.腟脱に対しては前後一体型メッシュを使用した(19例).また子宮下垂があり子宮腔長が長い場合は子宮頚部を切断(12例),子宮が腟から完全に脱出している場合は腟式子宮全摘を併施した(11例).【成績】1.手術時間,出血量はAP-TVMでそれぞれ91.4(55-151)分,82.7(10-500)gであった.2.周術期合併症は膀胱損傷3例,直腸損傷2例,尿管損傷1例,後腹膜血腫1例,術後排尿障害5例であった.3.術後3〜12か月までに追加手術を必要とした子宮脱再発5例,メッシュびらん3例であった.また術後発症腹圧性尿失禁は11例あり,5例にTOT手術を施行した.【結論】TVM手術は機能を修復する考えに基づいた合理的かつ低侵襲の術式であり,特に膀胱瘤,子宮摘出後の腟脱の治療法として優れている.今後婦人科診療において骨盤臓器脱治療のスタンダードになるものと期待される.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 286-286, 2009


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