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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
子宮筋腫合併妊娠
分娩産褥管理に苦慮した粘膜下筋腫合併妊娠4例についての検討


平井 千裕, 山本 勉, 小堀 宏之, 西岡 暢子, 糸賀 知子, 牧野 真太郎, 渡り 綾子, 稲垣 徹訓
越谷市立病院産婦人科


【緒言】妊娠に子宮筋腫が合併する確率は0.5〜2%と言われているが,晩婚化や高齢妊娠の増加に伴いその率は増加傾向にある.当院で管理した粘膜下筋腫合併妊娠のうち周産期管理に苦慮した特徴的な症例を提示し,今後の方針につき検討したので報告する.【筋腫分娩症例】妊娠中期より5cm大の筋腫分娩を認めたが,出血や感染徴候はなかったため経過観察とした.妊娠38週,前期破水で入院後経腟分娩.筋腫表面からの出血が持続するため,産褥1日目に腟式子宮筋腫核出術を行った.【経腟分娩症例1】妊娠38週,経腟分娩で児を娩出.胎盤娩出直後より出血が多く,出血コントロール困難なため輸血下で子宮摘出となった.総出血量は3400gだった.【経腟分娩症例2】妊娠39週,経腟分娩で児を娩出.分娩時出血は少量であった.産褥2週目より異臭を伴う帯下増加,筋腫の変性壊死のため腟式に核出した.【帝王切開時筋腫核出症例】妊娠初期より10cm大の粘膜下筋腫を認め,変性痛を繰り返していた.妊娠37週,自己血貯血施行のもと選択的帝王切開で児を娩出.筋腫の増大傾向と変性のため術中に筋腫核出を施行した.羊水を含め,総出血量は1400gだった.【考察】子宮筋腫合併妊娠は様々な合併症を引き起こすが,特に粘膜下筋腫では切迫流早産,癒着胎盤,異常出血,感染などのリスクが高くなると言われている.今回の症例を通して,筋腫の大きさや胎盤との位置関係によって,その合併症を予測し分娩方針の検討を行うことが重要と考えられた.経腟分娩の場合には異常出血に対するUAEなどの対応準備を行うことが望ましく,帝王切開時には十分な貯血と術中筋腫核出を念頭に入れる必要があると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 296-296, 2009


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