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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
子宮筋腫合併妊娠
子宮筋腫合併経腟分娩の出血に関わる因子の検討


岸本 倫太郎, 司馬 正浩, 鎌田 英男, 市田 宏司, 梅澤 幸一, 松本 幸代, 町田 亮太, 田口 彰則, 笹森 幸文, 木戸 浩一郎, 梁 栄治, 綾部 琢哉
帝京大学医学部産婦人科


【背景】筋腫合併妊娠に遭遇する機会が増えているが,経腟分娩の場合,準備が十分な時間帯に分娩に至るとは限らないため出血量の多寡は臨床的には大きな意味を持つ.今回我々は,筋腫合併妊娠経腟分娩例を検討し,出血量に影響を与えている因子の抽出を試みた.【方法】2007年1月から2009年3月の間に,分娩前に筋腫合併と診断され経腟分娩に至った22例について,分娩時出血量と筋腫の数・大きさ・胎盤との位置関係を検討した.【結果】経腟分娩群22例の出血量は407±215(平均±標準偏差)gで当院経腟分娩全体での出血量との有意差は認められなかった.出血量が500g以上になったのは筋腫合併群で5例(22.7%),筋腫合併のない同時期の経腟分娩694例中では122例(17.6%)であった.出血量が500g以上の5例中,筋腫核2個以上が4例で,全例で最大筋腫核が5cm以上だった.4例で胎盤が筋腫と同側の近傍に付着していた.筋腫核2個以上の12例中4例(33.3%),最大筋腫核5cm以上の14例中5例(35.7%),胎盤が筋腫の近傍に付着いていた8例中4例(50.0%)で出血量が500mgを越えていた.【考察】筋腫合併妊娠自体が分娩時出血多量に直結するとは限らないが,高率に出血多量例に遭遇することが確認された.筋腫核が複数あり大きく,胎盤と同側で近接している場合は出血量が多いことが予想された.分娩後の正常子宮筋の生理的収縮が子宮筋腫核で分断されている可能性が考えられた.【まとめ】筋腫の数・大きさ・胎盤との位置関係などをスコアリング化して出血量予測の目安がつけられるか否かを今後の検討課題としたい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 297-297, 2009


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