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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
合併症妊娠1
妊娠中に急性リンパ性白血病が再発し,化学療法施行後に健児を得た1例


井田 耕一1), 小原 久典1), 菊地 範彦1), 長田 亮介1), 大平 哲史1), 芦田 敬1), 金井 誠2), 塩沢 丹里1)
信州大学産婦人科1), 信州大学医学部保健学科2)


今回,我々は急性リンパ性白血病(以下ALLと略)が再発した妊娠15週の妊婦に対し,化学療法を行いながら妊娠継続して健児を得た症例を経験したので報告する.症例は32歳の未経妊婦で,29歳時にALL(FAB分類L2)を発症し,寛解導入療法が行われ,完全寛解となった.妊孕性温存の希望があったため,骨髄移植は施行せず,地固め療法が追加された.31歳時に治療終了となった.5年間の避妊を指示されていたが,2008年3月の月経を最終月経として妊娠が成立した.妊娠15週より紫斑がみられたため血液検査を施行したところ,白血球増加(17,400/μ),芽球増加(74%),血小板減少(1,6万/μ)を認め,ALL再発と診断された.2nd trimesterにおける化学療法は一般に先天奇形発生のリスクは少なく,妊娠継続も可能とされていることなどから,妊娠を継続しながら化学療法を行う方針とした.妊娠16週より31週までにhyper CVAD療法を4コース施行した.この結果,寛解が得られ,児の発育も良好で,明らかな異常は認めなかった.分娩後に骨髄移植を行う方針とし,分娩時の骨髄抑制を回避するためにCHOP療法に変更した.妊娠34週6日にCHOP療法を施行したところ,同日前期破水して経腟分娩となった.児は1836g(AFD)の男児でapgar scoreは9/10,臍帯動脈血pH 7.33であった.児には外表奇形を含め明らかな異常は認めなかった.産褥経過も良好であり,産褥2ヶ月目で,予定通り骨髄移植が行われた.白血病合併妊娠における妊娠中の化学療法について文献的考察を含めて考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 297-297, 2009


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