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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
術式の工夫と麻酔
総腸骨動脈baloon catheter occulusionが有用であった穿通胎盤の1例


山口 貴史, 太田 篤之, 輿石 太郎, 中原 万里子, 今井 幸, 斎藤 知見, 宮川 美帆, 田中 利隆, 杉村 基, 竹田 省
順天堂大学産婦人科


【緒言】近年帝王切開率の上昇に伴い穿通胎盤が増加している.穿通胎盤は内腸骨動脈の血流遮断術を行っても子宮全摘術中に大量出血を伴うことが多い.今回,穿通胎盤でcesarean hysterectomyに対し総腸骨動脈balloon occlusionが術中出血量の軽減に有用であった1例を経験したので報告する.【症例】35歳,5経妊2経産.前2回帝王切開術既往.妊娠19週に穿通胎盤疑いで当院紹介入院となった.経腹超音波と骨盤内MRIで子宮前壁より膀胱へ浸潤する胎盤を認め,膀胱鏡にて膀胱粘膜下に血管を認めたため穿通胎盤と診断した.以降,安静と塩酸リトドリンによる子宮収縮抑制を行った.十分な他家血輸血と自己血輸血の準備を行い,妊娠28週5日,透視下に両側総腸骨動脈occlusion balloonを挿入し,全身麻酔下に尿管ステント留置後,cesarean hysterectomyを施行.児娩出後,occlusion balloonによる約60分間の血流遮断を行い両下肢のSpO2モニターによる測定を行った.膀胱を剥離し子宮を摘出した後,膀胱粘膜を縫合した.児は1300g女児.術中総出血量は4176ml,手術時間は4時間35分であった.その後の経過は良好で頻尿にもならず術後14日目に退院となった.【結語】穿通胎盤は子宮に行く血流が内腸骨動脈だけでなく外腸骨動脈からも行くことが多い.このため両側総腸骨動脈occlusion balloonによる血流遮断下に膀胱剥離を伴うcesarean hysterectomyを施行することで術中出血量を低減させ,手術がより安全に行えると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 308-308, 2009


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