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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
不妊症
膀胱内精子回収法により顕微授精を行い出産に至った逆行性射精,高度乏精子症の1症例


神山 洋
芝公園かみやまクリニック産婦人科


【はじめに】男性不妊外来では無精液症に遭遇することがある.逆行性射精は膀胱頚部にある内尿道括約筋の閉鎖不全により発症し,その原因として泌尿器科的手術,糖尿病性神経障害,脊椎損傷などが挙げられるが,原因の分からない特発性の逆行性射精も報告されている.今回,顕微授精(ICSI)により妊娠し,出産に至った症例を経験したので報告する.【症例】36歳男性.10年間の不妊症のため初診.巨大結腸症で小児期に手術の既往がある.完全逆行性射精であり射出精液は全く無かった.精巣容積は左右共に10mlであったが,精索静脈瘤など他の所見は認めなかった.初診時の血中ホルモン値はLH3.8mIU/ml,FSH1.5mIU/ml,T415.9ng/mlであった.膀胱内精子回収法は以下に示す方法で行った.採精の7日前から重層6.0g/日を内服.排尿後,温生食で十分に膀胱洗浄し,培養液50mlを膀胱内に注入した.自慰により射精感を感じた後に,膀胱内の培養液を回収した.遠心分離後,沈渣中の精子をICSIに供した.1回目の膀胱内精子回収法では精子数は極僅かで,逆行性射精と高度乏精子症の合併が疑われた.精子数の増加を目的としてゴナドトロピン療法(r-hFSH-HCG)を行った.治療開始6か月後の膀胱内精子回収法より運動精子が出現し,通算5回目のICSIにより妊娠が成立した.妊娠36週4日で,女児2418gを出産して経過良好である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 310-310, 2009


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