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【特集】
当院における子宮頸部液状処理細胞診に関する取り組み


田岡 英樹1), 久布白 兼行1), 木村 昭子1), 福田 麻実1), 山本 泰弘1), 櫻井 信行1), 浅川 恭行1), 田口 勝二2), 横内 幸2), 大原関 利章2), 高橋 啓2)
1)東邦大学医療センター大橋病院産婦人科, 2)同 病院病理部


 液状処理細胞診標本(Liquid-based cytology法)は標本の質が標準化されることなどから,細胞診の精度向上に資することが期待されている細胞診作成法である.今回我々は,SurePath法を用いて子宮頸部病変に対するLBC法について,その細胞所見や細胞診判定を直接塗抹法と比較検討した.対象は当院産婦人科外来を受診した1,602症例である.方法は子宮腟部・頸部よりブルーム型ブラシを用いて細胞を擦過採取後,まず直接塗抹法で標本を作成し,その後同一のブラシに残存する細胞でLBC法を施行する,スプリット・サンプル法で行った.LBC法と直接塗抹法の細胞診判定の比較はマッチド・ペア二重盲検法にて施行した.LBC法による細胞診標本1枚を作成に要する時間は平均2分30秒〜3分であった.直接塗抹法とLBC法の細胞診判定において,一致率は63.30%(1,014/1,602例),またクラスIIIa以上の判定率は直接塗抹法で9.05%,LBC法で9.74%であった.また直接塗抹法の細胞診判定に基づいてコルポスコピー診,組織診を実施した症例について,細胞診判定と病理診断を比較した結果,CIN2以上の病変を検出する頻度は,直接塗抹法で72.92%(35/48例),LBC法で71.79%(28/39例)であり,ほぼ同等であった,以上の結果から,SurePath法によるLBC法では,CIN2以上の病変に対する検出率は同等である可能性が示唆された.

Key words:uterine cervical lesion, liquid-based cytology, conventional cytology, Bethesda System 2001, Human Papillomavirus(HPV)

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(4) 387-392, 2009


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