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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
産褥
・帝王切開術後に骨盤内膿瘍を形成した2症例


谷口 智子, 竹下 直樹, 八尾 陽一郎, 釘宮 剛城, 大路 斐子, 松江 陽一, 宗 晶子, 青木 千津, 前村 俊満, 片桐 由起子, 田中 政信, 森田 峰人
東邦大学医療センター大森病院産婦人科


骨盤内膿瘍は,早期に適切な診断・治療がされないと,敗血症に至ることもあり十分な注意が必要である.また,入院日数の延長や社会復帰の遅れとなることもある.今回帝王切開術後の2症例について診断とその対処について検討した.【症例1】26歳,初産婦.36週4日,PIHの増悪のため,緊急帝王切開施行し,2,097g Ap8/9の女児を娩出.経過良好にて術後9日に退院.術後11日に発熱,下腹部痛のため再入院となった.術後13日解熱傾向なく,CT上骨盤内膿瘍が疑われ緊急開腹術施行.腹水,大網の炎症性肥厚,左卵管采付近の膿瘍形成および子宮前面に膿苔の付着を認めた.膿苔・膿瘍除去,大網部分切除・腹腔内洗浄施行,ドレナージ術を施行した.原因菌はStaphylococcus epidermidisが検出された.術後経過良好のため再開腹後19日に退院となった.【症例2】41歳,初産婦.筋腫核出術後妊娠.38週1日,帝王切開で2,770g Ap8/9の男児を娩出した.術後発熱が持続し,CRP30,呼吸苦や敗血症性ショック症状を呈し,CT上骨盤内膿瘍が疑われ,術後16日に緊急開腹術施行.大網の炎症性肥厚および子宮前面の膿瘍形成をみとめ,大網切除と腹腔内洗浄施行し手術終了.原因菌としてPrevotella biviaおよびMRSAが検出された.術後の経過は良好で再開腹術後12日に退院となった.術後骨盤内膿瘍は症状を把握し難い場合がある.疑われる場合は,積極的に検索を進め,開腹手術に踏み切るタイミングを逃さない事が特に重要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 219-219, 2010


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