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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
子宮筋腫
・免疫染色にて診断された子宮体部lipoleiomyomaの一例


渡邉 貴之, 石川 香織, 武田 哲, 加藤 清, 本道 隆明, 木村 薫
厚生連篠ノ井総合病院産婦人科


lipoleiomyomaは比較的稀な平滑筋腫で子宮平滑筋腫の約1/300に認められ,病理学的に平滑筋細胞に成熟脂肪細胞が混在するものをいう.今回我々は,頻尿の精査中に画像検査にて脂肪含有子宮腫瘍を認め,術後の病理学的な検索から脂肪細胞にわずかに平滑筋由来細胞が混在するlipoleiomyomaと診断された症例を経験したので報告する.症例は70歳の女性で,55歳閉経.婦人科受診歴はなかった.頻尿を主訴に泌尿器科を受診したところ超音波断層法にて膀胱近傍に9×7cmの充実性の腫瘤が認められた.CT上脂肪濃度を中心とした分葉状の腫瘤が認められ,一部に造影効果を伴う子宮腫瘍が認められたために当科に紹介となった.超音波断層法にて子宮体部に境界明瞭でほぼ均一にhigh echoicなtumorが存在していた.MRIでは子宮体部にT1およびT2強調画像にて高信号で分葉状の大部分が脂肪成分である腫瘤が認められた.腫瘍の周囲に隔壁様の構造を伴いその一部が結節状になった部分も認められ悪性の可能性が示唆された.lipoma,lipoleiomyomaの他liposarcomaを鑑別する目的でPETを施行した.その結果結節様の部分を含め腫瘤にはFDGの集積を認めず,悪性腫瘍の可能性は低いと考えられたが完全には否定できず子宮摘出術を行った.摘出物病理標本ではHE染色にてよく分化した脂肪組織からなる腫瘍でありpure lipomaが疑われたが,免疫染色にてαsmooth muscle actinが一部の細胞に陽性となりlipoleiomyomaと診断された.今回の症例に若干の文献的考察を加えて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 231-231, 2010


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