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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍@
・子宮内膜症から発生し,骨盤内臓器浸潤を来たした腺肉腫の1例


石田 洋昭1), 矢野 ともね1), 齋藤 麻由美1), 安田 豊1), 高島 明子1), 川島 秀明1), 深谷 暁1), 山澤 功二1), 木下 俊彦1), 笹井 大督2), 徳山 宣2), 蛭田 啓之2)
東邦大学医療センター佐倉病院産婦人科1), 東邦大学医療センター佐倉病院病理2)


【はじめに】腺肉腫(Adenosarcoma)は子宮内膜及び子宮内膜症を発生母地として,上皮成分が良性または境界悪性で,間質成分が悪性を呈する腫瘍である.外性子宮内膜症から発生したと考えられた腺肉腫の1例を経験したので報告する.【症例】42歳女性 4回経妊3回経産 既往に4回の帝王切開術と4回目の帝王切開術時に癒着胎盤の診断で子宮摘出と癒着に伴う左付属器切除がある.2009年2月,近医外科で高度貧血の治療後,不正性器出血と骨盤内腫瘤精査で当院へ紹介.腟内に3cm大の多発性乳頭状腫瘤と超音波検査にて8×6cm大の骨盤内腫瘤および膀胱内腫瘤を認めた.腟内の乳頭状腫瘤と膀胱粘膜の組織診はendometriosisでありGnRHアナログ療法を開始して手術を予定したが,来院せず,2009年12月大量の不正性器出血,血尿,全身倦怠感のため救急搬送され入院となった.骨盤内腫瘤と膀胱内腫瘤は増大し,腟内の乳頭状腫瘤は壊死を来たしていた.CT,MRI,膀胱鏡,大腸カメラにて膀胱および直腸病変の増悪を認め,膀胱粘膜組織診ではlow grade endometrial stromal sarcomaが疑われたため2010年1月,骨盤内臓全摘術(膀胱摘出,左尿管下部切除,直腸切除,右付属器切除)および人工肛門造設術,尿管皮膚ろう造設術を施行した.最終病理検査結果はadenosarcoma suspicious of arising in endometriosisであった.右卵巣は正常で他院で摘出された左付属器と子宮の病理組織診ではadenomyosisと報告されており腹腔内にendometriosisが存在していた可能性があること,今回の摘出検体にもendometriosisがわずかながら混在していたことより骨盤内に残存していたendometriosisから発生したAdenosarcomaと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 267-267, 2010


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