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第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
子宮体がん
子宮体癌に対する妊孕性温存療法の適合性判定における開腹子宮筋層生検の試み


杉浦 敦, 喜多 恒和, 竹下 茂樹, 生井 重成, 香山 哲徳, 市田 宏司, 本池 良行, 杉崎 聰一, 松本 泰弘, 末永 昭彦, 梁 栄治, 綾部 琢哉
帝京大学産婦人科


【目的】近年,若年者の子宮内膜異型増殖症や子宮体癌は増加傾向にある.妊孕性温存希望の有無により治療方法の選択に苦慮する場合が多い.medroxy progesterone acetate(MPA)療法の適応はΙa期・G1で,寛解率は71%だが,48%は最終的に再発する.全面掻爬と画像診断による適応判定の限界と,筋層浸潤判定の新たな試みを検討する.【方法】術前全面掻爬と画像診断から子宮温存可能と考えられたが希望により子宮摘出となった若年性子宮体癌3例(子宮摘出群)と,子宮を温存した複雑型子宮内膜異型増殖症および子宮体癌の2例(子宮温存群)を比較し,MPA療法の適否を再検討した.【結果】子宮摘出群3例の術前診断は,類内膜腺癌Ιa期・GΙであったが,最終診断はΙa期・G1が1例,IIa期・G1が2例で,2/3例がMPA療法の適応はなかった.子宮温存群2例のうち,1例は全面掻爬で複雑型子宮内膜異型増殖症であり,MPA療法の治療効果を認め,術後11か月間再発はない.他の1例は類内膜腺癌G1であったが,MRIにて子宮後壁の筋層浸潤が疑われた.患者の妊孕性温存希望が強かったため,開腹下で子宮前壁を切開し,子宮後壁から直接薄層生検を行った.術中迅速病理にて筋層浸潤(−)であったため子宮全摘術の予定を中止した.MPA療法の治療効果を認め,術後6か月間再発はない.【考察】増加する妊孕性温存希望の子宮体癌に対して,MPA療法の適合性を的確に判断する手段として,開腹下に子宮全摘術を行う前に子宮筋層生検を試みることも一つの選択肢となると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 348-348, 2010


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