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第120回学術集会(平成22年11月28日(日))

【一般演題】
婦人科感染症・炎症性疾患
当院における過去10年間の卵管卵巣膿瘍症例に関する検討


朝田 嘉一, 大森 真紀子, 多賀谷 光, 和田 麻美子, 大木 麻喜, 深澤 宏子, 正田 朋子, 奈良 政敏, 笠井 剛, 端 晶彦, 平田 修司
山梨大学産婦人科


【目的】当院で治療を行った卵管卵巣膿瘍(TOA)の症例について調べ,その成因,背景について検討した.【方法】2000年1月から2010年6月までの約10年間に,当院で超音波検査,MRIあるいは開腹手術でTOAと診断した64例を後方視的に検討した.【結果】年齢は14〜67歳(中央値40.5歳),30歳代(22例)と40歳代(19例)が全体の64%を占め,全例が性交経験者であった.分娩歴のないものが27例(42%)あった.基礎疾患を有するものが9例(14%),(悪性腫瘍の手術既往4例,免疫抑制剤あるいはステロイド治療3例,糖尿病2例)あり,明らかな子宮内膜症性嚢胞が認められたものが36例(50%)あった.子宮内操作を契機に発症したものが15例(23%)(内膜細胞診9例,AIH4例,腟式子宮筋腫摘出術1例,胚移植1例),IUD挿入中が2例あり,内膜症性嚢胞の症例で子宮内操作を行ったのは11例であった.開腹手術を必要としたのは46例(72%)で,18例は抗菌薬による保存的治療で軽快した.起炎菌はクラミジアが2例(4%),腟分泌物より細菌が検出できたのは41/60例(68%)で,Gardnerella vaginalis,Enterococcus sp,E. coli,Klebsiella pneumoniaeの順に多く,膿瘍から細菌が検出できたのは14例,Streptocuccus sp,E. coli,Klebsiella pneumoniae,Bacteroidesなどであった.【結論】子宮内膜症性嚢胞,内膜細胞診などの子宮内操作,細菌性腟症はTOAのリスクファクターと考えられる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(3) 353-353, 2010


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