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【原著】
診療所にて健診,帰省分娩予定妊婦の当院での緊急時受診システムについて


鈴木 幸雄, 安藤 紀子, 今井 一章, 粒来 拓, 青木 茂, 佐藤 美紀子, 武居 麻紀, 高安 義弘, 茂田 博行
横浜市立市民病院産婦人科


 昨今,分娩を取り扱う病院・診療所の数が大幅に減ってきていることが社会問題になっている.特に病院における負担が増大しており,帰省分娩を希望する妊婦の健診を行わない病院施設が増加していると考えられる.そのため,診療所での健診例が増えていることが予測されるが,夜間・休日における緊急時の対応が診療所にとって大きな負担となっているのが実情である.そこで当院では,帰省分娩予定で診療所において健診を受けている妊婦を対象に,当院のカルテを作成していただき,緊急時の受診を引き受けるというシステムを2007年4月より開始したので,その現状について報告する.2008年4月〜2009年3月の期間において本システムを利用した妊婦は278人であった.カルテ作成時の妊娠週数は5週〜31週(平均11.9週)で,実際に緊急時対応を要し当院を受診した妊婦数は33人(11.9%)であり,外来受診のみが28人(10.1%),入院を要したのは5人(1.8%)であった.受診時の主訴は性器出血が最も多く(16人),腹緊(7人),嘔吐(2人)等が続いていた.入院理由は,切迫早産(3人),進行流産などであった.本システムにより病院,診療所双方の負担軽減が図れ,妊婦からは安心感が得られたとの好意的な意見が多く寄せられている.また本システムによる当院の負担は決して大きなものとはなっていない.以上より本システムは帰省分娩予定の妊婦の管理方法として有用であると考えられた.

Key words:pregnant women, partnership between outpatient clinic and hospital, emergency system

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(4) 399-404, 2010


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