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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
子宮摘出を要した機能性子宮出血の1例


厚木 右介, 大和田 倫孝, 小林 真実, 若佐谷 敦, 柳 由紀, 山田 哲夫, 佐藤 郁夫
国際医療福祉大学病院産婦人科


【はじめに】機能性子宮出血は,月経や妊娠,器質的疾患を含まない出血であり,原因として,多くは視床下部―下垂体―卵巣系の内分泌異常に起因する.今回われわれは,子宮摘出を要した1例を経験したので報告する.【症例】年齢は45歳,2経妊1経産(帝王切開術)の主婦である.今までに過多月経の既往はなかったが,最終月経開始日から5日目に大量の性器出血が出現したため近医を受診し,超音波断層法で子宮粘膜下筋腫または子宮内膜ポリープが疑われたため,当科へ緊急搬送された.当科で実施した超音波断層法および骨盤CTでは,子宮内腔および頸管内に凝血塊の貯留を認める以外に,器質的疾患は認められなかった.この時の血中ヘモグロビン値は8.8 g/dlであったため,機能性子宮出血の診断のもとに,まずは卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤を経口投与させた.しかしながら,その後も性器出血が持続し,翌日の血中ヘモグロビン値が6.5 g/dlと急激な貧血の進行が認められたため,保存的治療は困難と判断して同日に単純子宮全摘出術を施行した.摘出子宮の病理結果では子宮腺筋症および5mm程度の内膜ポリープ以外に異常は見られなかった.術後の経過は良好で,術後6日で退院した.【まとめ】機能性子宮出血は日常頻繁に遭遇する病態であり,多くは保存的治療で軽快するが,本症例のように子宮摘出に至る場合も報告されている.出血の精査・治療として,子宮鏡や経腟的焼灼止血などもあり,文献的考察を含めて報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 168-168, 2011


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