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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
深部静脈血栓症を合併した子宮筋腫に対して一時的下大静脈フィルター挿入が有用であった2症例


佐藤 茉弥, 島田 佳苗, 前田 雄岳, 杉山 将樹, 西 健, 板垣 智昭, 満川 元一
水戸赤十字病院産婦人科


深部静脈血栓症(以下DVT)を合併した子宮筋腫に対して下大静脈フィルター挿入下で手術を施行し,塞栓症を回避しえた2例を経験したため,報告する.症例1は,27歳,未経産,数日前から左下肢と発熱を認め近医より当院紹介受診.腹部に超成人頭大の子宮筋腫と左下肢に著明な浮腫を認めた.Dダイマーは12.4μg/mlと高値を示した.CTでは左総腸骨から大腿静脈までの広範囲なDVTを認めた.未分画ヘパリン・ウロキナーゼ投与数日後からワーファリンに変更,その後一時的下大静脈フィルターを挿入し単純子宮全摘術を施行した.術後1日目にフィルターに血栓付着を認めていたため未分画ヘパリン・ウロキナーゼを再投与し,術後5日目に消失したためフィルターを抜去している.術後1カ月のCTではDVTを認めず,現在通院中である.症例2は,50歳,2回経産,5年前からの腹部膨満を認め,近医を受診した際に左下肢潰瘍を指摘され,CTで大腿静脈のDVTと子宮筋腫があり当科紹介受診となった.腹部に超成人頭大の子宮筋腫と左下肢に著明な浮腫・潰瘍を認めた.Dダイマーは20μg/mlと高値を示した.未分画ヘパリン・ウロキナーゼ投与後数日でワーファリンに変更,その後一時的下大静脈フィルターを挿入し単純子宮全摘術を施行した.術後1日目にフィルターを抜去している.2例とも抗リン脂質抗体は認めなかった.下大静脈フィルターが有効だった2症例を報告した.大きい骨盤内腫瘍ではDVTの発症リスクは高いとされる.下肢に浮腫を認める症例ではDダイマーを測定するなど血栓症の評価を行い,DVTを認めた場合には塞栓予防が重要であると結論すべきと考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 187-187, 2011


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