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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
妊娠初期に脳静脈奇形での血栓形成による皮質下出血を発症した1例


岩佐 尚美, 増田 健太, 峰岸 一宏, 内田 浩, 宮越 敬, 田中 守, 青木 大輔, 吉村 泰典
慶応義塾大学病院産婦人科


【緒言】妊娠中に発症する脳出血は,重症化すれば妊産婦死亡へ移行しうる疾患であり,脳動脈瘤や脳動静脈奇形の破裂,妊娠高血圧症候群などが原因とされる.今回我々は,妊娠初期に脳静脈奇形での血栓形成を端緒として,皮質下出血を発症した症例を経験したので報告する.【症例】26歳,0G0P.既往歴,家族歴に特記すべきことなし.妊娠初期より悪阻を認めていた.妊娠9週時に全身性の痙攣と意識低下が出現し,当院に救急車にて搬送された.頭部単純CT上,右前頭葉皮質下出血を認め入院管理となった.痙攣に対しては,フェニトイン,ジアゼパムを点滴投与し,症状は消失した.入院後のMRIでは,右前頭葉に脳静脈奇形と,同部位に血栓を認めたため,血栓形成に伴う二次的な脳出血と診断した.血栓症の原因を検索したところ,血中Protein S(PS)値が38%と低下していたため,血栓性素因を伴う閉塞性脳血管障害による皮質下出血が考えられた.その後神経学的後遺症はなく,軽快退院となった.病状安定後のPS値も55%と軽度低下しており,未分画ヘパリン皮下注射による予防的抗凝固療法を開始した.現在妊娠19週であり,特に自覚症状認めず経過良好である.【結語】妊娠を契機として血栓症を発症した例は報告されているが,妊娠初期に脳静脈奇形での血栓形成から閉塞性脳血管障害に至った脳出血例は非常に稀である.本症例の血栓の原因として,妊娠悪阻による血液濃縮やPS活性低下による凝固能異常が考えられるが,特発性PS欠乏症など血栓性素因がある場合,予防的抗凝固療法を行っても脳出血再発率は20%とされるため,今後慎重に周産期管理する必要がある.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 202-202, 2011


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