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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
中毒性表皮壊死融解症を生じたSLE合併妊娠の一例


澤田 晃子, 中村 晃和, 佐々木 重胤, 松浦 眞彦, 山本 樹生
日本大学医学部附属板橋病院産婦人科


【はじめに】中毒性表皮壊死融解症(TEN:toxic epidermal necrolysis)とは重症薬疹の一種である.抗てんかん薬・解熱鎮痛剤・抗生物質が3大原因薬剤である.臨床症状は,体表面積の10%をこえる水疱,表皮剥離,びらんを認め,発熱,粘膜診を伴う.今回,妊娠中に発症したTENの症例を経験したのでここに報告する.【症例1】24歳 0回経妊0回経産,SLE合併妊娠にて副腎ステロイド内服にて加療していた.妊娠5カ月にて膀胱炎となり第三世代セフェムCFPN―PIを内服したところ,全身性に紅色丘疹を認めた.妊娠6ヶ月で感冒様症状に対して,アセトアミノフェンを内服したところ,全身性の皮疹が増悪し水泡を形成(体表面積の23%),TEN の診断にて,当院周産期センター及び皮膚科へ紹介となった.初診時,妊娠23 週5 日胎児超音波断層法上,週数相当の発育を認め,パルスドプラ所見にて異常を認めなかった.TEN は重症度スコアーにて重症(12 点)であり,副腎ステロイド全身投与療法・血漿交換療法・免疫グロブリン療法の併用療法にて加療した.又,MRSA 敗血症を併発しVCM にて加療した.病状は改善し妊娠39 週4 日帝王切開にて,2460 g 男児を出生した.術後は異常所見なく母児共に経過順調に退院となった.【結語】CFPN/PI・アセトアミノフェンを原因とするTEN を経験した.TEN は本邦死亡率21.6%で,適正な初期治療を必要とする疾患である.抗てんかん薬・解熱鎮痛剤・抗生物質と原因薬剤は日ごろ頻用する薬剤であり,薬剤を投与する際は,注意が必要であると考える.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 204-204, 2011


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