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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
巨大卵巣腫瘍(32×30×20cm)茎捻転の1例


市村 建人, 飯塚 真, 林 雅綾, 濱田 佳伸, 榎本 英夫, 坂本 秀一, 林 雅敏
獨協医科大学越谷病院産婦人科


卵巣腫瘍茎捻転は,下腹部痛・悪心・嘔吐・ショックなどを認める代表的な婦人科救急疾患の一つである.茎捻転は卵巣腫瘍の10%に発生し,その平均の腫瘍径は10cmで,20cmを超えると捻転は稀となる.今回,我々はCT上32×30×20cmの巨大な卵巣腫瘍が捻転を起こした症例を経験したので報告する.症例は48歳,2経妊2経産.5年前より腹部膨満,腹痛を自覚していた.急激な腹痛・腰痛を認め近医受診.腹部CTにて巨大卵巣腫瘍(32×30×20cm)を指摘され,当院紹介受診.巨大卵巣腫瘍,急性腹症の診断で緊急入院となった.その後,腹痛増強,炎症反応上昇,腎機能低下を認めた為,感染などを疑い緊急手術となった.開腹すると,腫瘍は左卵巣から発生しており,450°の捻転を認め,左付属器切除術を施行した.腫瘍は11.1kgであり,内容は漿液性で,内腔への出血を認めた.本症例では,卵巣腫瘍が巨大であり,当初茎捻転の可能性は低いと考えていた.従来では稀とされる,巨大卵巣腫瘍の茎捻転であったため,文献的考察を加え報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 212-212, 2011


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