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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
卵巣原発大細胞神経内分泌癌の一例


浅田 佳代, 齊藤 亜子, 長谷部 敏郎, 島内 昌仁, 小泉 佳男, 江口 勝雄, 川端 正清
同愛記念病院産婦人科


【緒言】卵巣原発の大細胞神経内分泌癌large cell neuroendocrine carcinoma(LCNEC)は他の表層上皮性腫瘍や胚細胞性腫瘍と合併する稀で予後不良な疾患である.今回は卵巣原発の大細胞神経内分泌癌の1 例を経験したので報告する.【症例】50 歳,3 経妊2 経産.近医で卵巣腫瘍を指摘され,当院紹介受診となった.MRI にて子宮右側に23×11 mm の充実部分を有する150×120×100 mm 大の境界明瞭な単房性腫瘤を認めた.術前のCA 19-9,CA 125,CEA はいずれも正常範囲であった.右卵巣悪性腫瘍疑いにて開腹手術を行った.術中迅速病理診断では良性であったため,両側付属器切除術にて手術終了とした.後日,永久病理標本にて一部核異型の強い低分化な腫瘍が充実性に増生しており,免疫組織化学染色にてcytokeratin(AE 1/AE 3),CD 56,ChromA,NSE が陽性であったことから大細胞神経内分泌癌との診断に至った. 追加手術にて単純子宮全摘・骨盤内リンパ節郭清・大網切除を行ったが,左卵巣を含め転移を認めず,Ia 期であった.診断後のNSE,Pro-GRP はいずれも正常範囲であった.術後よりCDDP+ETP 療法を開始した.現在4 クール目まで施行しており,再発は認めていない.【考察】稀な卵巣腫瘍である大細胞神経内分泌癌の一例を経験した.今回の症例では,術中迅速診断にては病巣を捉えられず,診断に苦慮することとなった.卵巣原発大細胞神経内分泌癌は本症例のようにstage Ia であっても予後不良の疾患とされており,また化学療法も確立されていないのが現状である.今後更なる検討が求められる.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 218-218, 2011


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