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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
長期にわたり挿入されていた膣内異物の2例


古村 絢子1), 中澤 明里2), 神尊 貴裕1), 中村 泰昭1), 落合 尚美1), 中川 圭介1), 矢部 慎一郎1), 五十嵐 敏雄1), 梁 善光1)
帝京ちば総合医療センター産婦人科1), JR東京総合病院産婦人科2)


【緒言】小児の腟内異物は多いものではなく特にいじめ・虐待や性犯罪が関与している場合,精神的配慮,知識の未熟さ,記憶の曖昧さ,性器発育の不十分さから診断が遅れる場合が多い.今回我々は長期間に渡る膣内異物により,手術的処置を要した2例を経験したので報告する.【症例】14歳女児,出生歴,発育歴に異常なし.数ヶ月前からの帯下の異常を主訴に前医を受診し卵巣嚢腫を指摘され当院紹介初診となる.MRIにて腟内異物による膿瘍形成が疑われ,問診を進めることで1年半前に知らない男性グループに性的暴行を受けていたことがわかった.全身麻酔下の手術にて膿瘍のために盲端となっていた腟内を展開し,異物を除去.異物は高さ3cm大のプラスチックケースであった.その後帯下は消失し術後4日で退院.外来経過観察中である.【症例2】15歳0G0P 出生歴・発育歴異常なし.初経10歳.2ヶ月前にムースのキャップを2個腟内に挿入し抜去できなくなったためそのまま放置.その後次第に異臭を認め前医受診を経て,当院受診.外来での異物抜去が難しく全身麻酔下にて異物を摘出.異物はスプレーキャップ2個がそれぞれ反対方向にはまり込んでいるものであった.術後異臭は消失し,退院.退院後,母親より児に対するいじめの関与が明らかになる.【考察】小児における腟内異物は診断・治療まで時間がかかることが多いが長期に留置することで,膿瘍や瘢痕化を来たし,異物の腐食による死亡例も報告されている.帯下などを主訴に来院した小児に対しては腟内異物も考慮した診察を心がけるべきであり,いくつかの文献考察を加えてその方法,画像診断について報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 231-231, 2011


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