関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
卵巣腫瘍との鑑別が困難であった小腸GISTの1例


伊田 勉, 石井 加奈子, 一條 梨沙, 木寺 信之, 中村 浩敬, 清水 美和, 高野 みずき, 本多 泉, 大橋 まどか, 小池 和範, 光山 聡, 桑江 千鶴子
東京都立多摩総合医療センター産婦人科


【緒言】GIST(Gastrointestinal stromal tumor)は,消化管間質より発生するまれな腫瘍である.今回我々は,骨盤内腫瘍として発見され,卵巣腫瘍との鑑別が困難であった小腸GISTの1例を経験したので報告する.【症例】57歳2経妊2経産,49歳時に内膜ポリープのため子宮全摘術の既往あり.今回は腹痛,嘔吐を主訴に当院ER内科を受診した.同科にて腸閉塞と診断され,原因検索のため施行されたCTにおいて骨盤内に10cm大のdumbbell型を呈する充実性腫瘤を認めたため,当科にて引き続き腸閉塞の保存的治療および腫瘍に対する精査を行った.MRIでも同様の腫瘤を認め一部小腸と連続していた.腫瘍マーカー,上下部消化管内視鏡検査では異常は認めず,その他遠隔転移などは認めなかった.腸閉塞は保存的に改善し,検査所見より小腸浸潤を伴う両側卵巣腫瘍,卵巣癌を疑って待機的に開腹手術を施行した.開腹所見では両側卵巣は肉眼的に正常で,回腸末端より120cm口側の小腸に壁外性に発育する10cm大の腫瘤を認めた.小腸部分切除により同腫瘤を摘出し,組織学的検索のため両側付属器も摘出した.病理診断では,腫瘍は小腸粘膜から漿膜下に増殖しており,平滑筋様の細胞が錯綜するような組織像で,免疫染色ではc―kit陽性であることから,小腸GISTと診断された.MIB―1 indexは高値であり,再発高リスク群であるが,現在まで再発なく外来経過観察中である.【結語】消化管に連続する骨盤内腫瘍の鑑別として,GISTも念頭に置く必要があると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 233-233, 2011


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会