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第121回学術集会(平成23年6月12日(日))

【一般演題】
子宮内胎児死亡にB群溶連菌感染症を併発し,多臓器不全となった1例


石田 友彦, 小池 ひとみ, 阿部 一也, 村木 紗知, 間瀬 徳光, 難波 直子, 竹内 沢子, 疋田 裕美, 上田 万莉, 大橋 浩文, 森田 豊, 丸茂 元三
板橋中央総合病院産婦人科


流産は産婦人科医にとって,最もよく遭遇する疾患である.経過中に感染症を併発する場合もあるが,敗血症性ショックに至ることは極めて稀である.今回,流産処置中に急激に敗血症性ショックを生じ,MOFに至った症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.症例は,35歳2妊2産.家族歴・既往歴に特記すべきことなし.米国で妊娠の診断を受けた.妊婦健診中にNT肥厚を指摘されたため,精査目的に帰国し,妊娠15週1日に当院を初診した.受診時にはすでに胎児水腫・胎児死亡に至っていたため,同日入院となった.入院時,血圧105/62mmHg・心拍数70/分・体温37.0℃.入院後,ラミナリア桿3本挿入,翌日8本再挿入した.数時間後より弛張熱を認めるようになったが,全身状態が良好であったため,抗生剤とNSAIDsで対処した.入院3日目,下腹痛および性器出血がみられ,そのまま自然死産となった.その直後,大量出血はなかったが,血圧60/30mmHg・心拍数110/分とショック状態となった.採血検査上,重度のDIC所見で,IUFDに感染症を併発し,DIC・多臓器不全に至っているものと診断した.さらに,心エコー上EF:20〜30%と心機能の著明な低下があり,微小血栓による心筋虚血が示唆された.ヘパリン,各種血液製剤,ドブタミンの投与を行った.徐々に全身状態は軽快し,心機能も改善した.血液培養にてGBSが検出された.胎盤病理では明らかな絨毛膜羊膜炎を偽わせる所見はなかった.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(2) 240-240, 2011


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