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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
当院における卵黄嚢腫瘍14症例の検討


大久保 一樹, 宮本 守員, 高野 政志, 後藤 友子, 曽山 浩明, 秋元 太志, 加藤 雅史, 佐々木 直樹, 渋谷 剛志, 渡辺 昭夫, 笹 秀典, 古谷 健一
防衛医科大学校産婦人科


悪性胚細胞腫瘍は全悪性卵巣腫瘍の5%であり,卵黄嚢腫瘍(Yolk Sac Tumor:YST)はこの中の20%を占めるとされ,予後不良因子とされるもYST単独の解析をした報告が少ないのが現状である.今回我々は当院で治療したYST14症例について検討した.年齢の中央値は26歳(20-41),組織型は純粋なYSTが7例で混合型が7例であった.I期が8例,III期が5例,IV期が1例であった.初回手術前のAFPは中央値12592(103-71090)であった.妊孕性温存手術を施行したのが11例であり,3例は子宮全摘術+両側付属器切除を含む根治術を施行していた.術後補助療法としてブレオマイシン,エトポシド,シスプラチン(BEP)療法を施行したのが8例,それ以外が6例であった.生存期間は中央値で112.5(0-241)ヶ月であった.妊孕性温存術式を施行した11例中10例は月経が再来し,この中で挙児を希望した6例中5例に生存児を得ている.全生存期間に対して年齢(30歳以上vs30歳未満,p=0.54),組織型(純粋型vs混合型,p=0.12),進行期(I期vsII〜IV期,p=0.73),AFP(10000未満vs10000以上,p=0.54),術式(妊孕性温存術式vs根治手術,p=0.16),残存腫瘍(ありvsなし,p=0.35),化学療法のレジメン(BEPvsその他,p=0.65)はいずれも統計学的に有意な因子とならなかった.14例中4例が再発した.再発までの期間は中央値で7.5(0-10)ヶ月で全生存期間は中央値で26(0-117)ヶ月であった.4例中2例は原病死,1例は担癌生存,もう1例は無病生存している.無病生存の1例は4回の骨盤内播種巣の摘出術を行い50ヶ月間,再発を認めていない.今後もYSTの症例を蓄積し適切な治療法の検討が必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 296-296, 2011


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