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<< 学会誌へ戻る 【緒言】先天性小腸閉鎖・胎便性腹膜炎の同胞発症例を経験した． 【症例】35歳，3回経妊2回経産．家族歴・既往歴に特記すべき事項なし．第1子は妊娠32週で胎児腹水と腸管拡張を指摘，胎便性腹膜炎と胎児診断された．妊娠34週に胎児水腫が出現，次いで胎児心不全徴候も認めたため，妊娠35週1日に緊急帝王切開術を施行した．体重3096gの女児，Apgar score 2/4点．回腸閉鎖，胎便性腹膜炎と診断され，また消化管出血による貧血と心不全を認めた．日齢5に腹腔内ドレナージ，日齢21に小腸切除を行った．気管支軟化症ため長期挿管管理と気管切開を要したが，その他の全身性疾患は認めなかった．第2子は健常児を出産．第3子は妊娠25週に胎児腸管拡張および輝度亢進所見を認め，胎便性腹膜炎と胎児診断された．妊娠30週1日にCTGで基線細変動消失・変動一過性徐脈を認め，胎児機能不全の診断で緊急帝王切開術を施行した．児は体重1502gの女児，Apgar score 6/8点．第1子と同様，回腸閉鎖，胎便性腹膜炎と診断され，日齢1に小腸切除を行った．その他の全身疾患は認めなかった． 【考察】先天性小腸閉鎖は出生10,000に2-3人とされているが，非症候性の小腸閉鎖の同胞発症は稀とされている．文献的考察も交えて報告する． 関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 300-300, 2011 |
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