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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
胎児小腸閉鎖が疑われ,出生後に腸回転異常とwindsock型十二指腸膜様狭窄と診断された一例


田代 英史, 中島 義之, 和田 真沙美, 千葉 純子, 草西 多香子, 諸岡 雅子, 都築 陽欧子, 本田 能久, 坂井 昌人, 正岡 直樹
東京女子医科大学八千代医療センター母体胎児・婦人科


windsock型十二指腸膜様狭窄は,先天性十二指腸閉鎖・狭窄症の中でも特殊型とされるまれな奇形である.今回我々は,妊娠中に胎児小腸閉鎖が疑われ,出生後に腸回転異常とwindsock型十二指腸膜様狭窄と診断された一例を経験したので報告する. 症例は23歳0回経妊0回経産婦.妊娠28週の妊婦健診において胎児消化管拡張像を認めたため,当院紹介受診となった.初診時の超音波検査において,羊水過多は認めなかったが,triple bubble様の胎児消化管拡張像を認め,胎児小腸閉鎖が疑われた.精査目的に入院管理としたが,入院後も羊水過多や胎便性腹膜炎所見などの出現をみず,胎児心拍数モニタリングや超音波検査において胎児well-beingを確認したため,一旦退院のうえ,外来経過観察とした.妊娠41週0日,分娩予定日過ぎのため,分娩誘発目的で再入院し,翌日,3,050gの男児,Apgar score 9点(1分値)を経腟分娩した.児は消化管造影X線検査において十二指腸閉鎖が疑われ,日齢2に臍部Ω型小切開による開腹手術を行った.十二指腸切開による検索でwindsock型十二指腸膜様狭窄(径3mmの通過孔)を認め,十二指腸側側吻合術を施行した.日齢15に術後イレウスを認めたため,右上腹部横切開にてイレウス解除術を施行した.この際,腸回転異常を認め,小腸はwinslow孔を中心に180度rotationしており,これをnon-rotationに変更し,小腸再吻合を行った. このような症例は極めてまれであるが,超音波検査において,胎児消化管閉鎖を診断する際に原因疾患のひとつとして重要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 301-301, 2011


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