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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
副甲状腺機能亢進症を伴った多発性内分泌腫瘍症1型合併妊娠の1例


大沼 えみ1, 小畑 聡一朗1, 小清水 奈穂1, 宇佐美 友希1, 加藤 沙絵1, 持丸 綾1, 望月 昭彦1, 倉澤 健太郎1, 青木 茂1, 奥田 美加1, 高橋 恒男1, 平原 史樹2
横浜市立大学附属市民総合医療センター総合周産期母子医療センター1, 横浜市立大学附属病院産婦人科2


多発性内分泌腫瘍症1型(MEN type1)は常染色体優性遺伝で下垂体腫瘍,副甲状腺腺腫・過形成,膵ラ氏島腫瘍を主とした複数の内分泌腺に腫瘍または過形成が生じる症候群である.妊娠中の副甲状腺機能亢進症は,新生児に重症のテタニーを生ずることがあり,逆に新生児のテタニーから本症が診断されることがある.今回,副甲状腺機能亢進症を伴ったMEN type1合併妊娠を経験したので報告する.【症例】33歳,0回経妊0回経産,31歳時,子宮筋腫,原発性不妊に対し当院婦人科で腹腔鏡下子宮筋腫核出術,卵巣多孔術を受けた.その際の術前検査で,血清カルシウム(Ca)値11.3 mg/mlと高値であったが,特に問題なく終了し退院した.家族歴として母親が同様にMEN type1と診断され副甲状腺摘出術の既往があり,本人も31歳時に同疾患と診断され腎結石症もあることから手術を進められたが希望せず,婦人科主治医に伝えることなく32歳自然排卵にて妊娠成立,他院で妊婦検診を受けていた.妊娠30週,MENを合併していることが判明,当院に紹介となった.検査所見:副甲状腺ホルモン188 pg/ml,Ca 11.9 mg/ml(8.8-10.1)と高値であった.新生児科医師と協議し出生前の副甲状腺摘出術の方針となり,妊娠35週0日,全身麻酔下に副甲状腺摘出術+自家移植を施行した.術後Ca 8.8 mg/mlまで低下後,正常範囲に復した.妊娠38週0日,子宮筋腫核出術後の適応で選択的帝王切開術を施行,母体および新生児に異常はなく,術後7日目に母児ともに退院した.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 306-306, 2011


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