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第122回学術集会(平成23年10月30日(日))

【一般演題】
開腹手術での逆行性子宮全摘出術の経験と腹腔鏡下子宮全摘出術への応用


片山 佳代1, 石寺 由美1, 北川 雅一1, 村瀬 真理子1, 吉田 浩1, 平原 史樹2
横浜市立大学附属市民総合医療センター婦人科1, 横浜市立大学附属病院産婦人科2


【緒言】逆行性子宮全摘出術は,ダグラス窩や子宮傍組織周囲に高度の癒着を認める際に直腸や尿管の損傷を回避し,なるべく短時間で手術が行えるという点で優れた術式といえる.今回,既往手術や内膜症性の癒着によるダグラス窩閉鎖の2例の腹式単純子宮全摘出術Total Abdominal Hysterectomy(以下TAH)において,逆行性子宮全摘出術を施行した.また,これを全腹腔鏡下子宮全摘出術Total Laparoscopic Hysterectomy(以下TLH)に応用した症例を経験したので,あわせて報告する.【症例】症例1:37歳0経妊0経産,主訴は過多月経と月経困難症,筋層内筋腫を含む後壁主体の子宮腺筋症を認め,TAH施行.症例2:47歳0経妊0経産,主訴は過多月経,粘膜下筋腫を含む後壁主体の子宮腺筋症を認め,TAH施行.症例3:44歳1経妊1経産,主訴は過多月経と月経困難症,粘膜下筋腫を含む多発子宮筋腫を認め,TLH施行.3例とも癒着によるダグラス窩閉鎖を認め,逆行性子宮全摘出術を施行した.【結論】今回我々は,癒着などによりダグラス窩が閉鎖しているTAH 2例に対し,子宮傍組織の処理を終えたのち前腟円蓋を開放,子宮腟部を頭側に牽引しながら腟内腔から後腟円蓋を切開して腟管を切断し,逆行性に子宮を摘出した.ダグラス窩深部内膜症などを有するTLHでは,癒着剥離の際に針状モノポーラーなどのパワーソースを用いたり鋭的剥離を要することも多いため,尿管や腸管などの他臓器損傷に注意が必要である.今回,開腹手術での逆行性子宮全摘出術を腹腔鏡手術に応用することで直腸損傷を回避できた.


関東連合産科婦人科学会誌, 48(3) 311-311, 2011


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